下部鉄管道の上方100~150メートルの所を、上部鉄管道がほぼ平行に走っている。
下部鉄管道の取水口付近から、炭窯の跡が点在する斜面を登って行くと、やがて上部鉄管道に出る。この付近からは、前赤石が指呼の問で、前赤石の岩場を行く登山者の姿をはっきりと見ることが出来る。上部鉄管道の取水口は、更に奥の前赤石の直下付近にある模様だが、未だ確認されてない。
      山村文化04_34
⑥の地点からスタートします。 ⑥までは小足谷から索道場に登る
3回目の訪問だったので 道はよくわかっている。
コースタイム ⑥7:45  ⑦8:05  ⑧8:25  ⑨8:43  ⑩9:13 
        ⑪9:40  ⑫10:00  ⑬10:32  ⑭10:50
⑥地点 下部鉄管道の分岐 尾根を登る。林業作業道くらいの道。20分ぐらいで→に着く     住友林業の境界表示看板がある。これから道はない。少し登って右に鉄管道を見つけなければならない。目印はない。
上部鉄管道が現れる。 道には土管が埋まっている
⑧の地点 道は細い ⑨の地点 小さな切通し、向こうは崖
⑨の崖 鉄の棒があり、樋があったかと思われる。 石垣がきれいに残っている。
⑩の地点 穏やかな道が続く所もある。 道が笹に覆われる所が出てくる
⑪の地点 谷は石垣が積まれている。鉄管はなかった 前赤石山が真上ぐらいに見えた。
⑫ 二つ目の谷 水の流れている所を見てみたい
⑬三つ目の谷 ますます険しくなる。前赤石山は通り過ぎたようだ。 ⑭の地点 個の尾根にザックを置いて先に進む。これからは危険な所なので身軽にする。
ここに来るのはこれで3回目

何とかこの崖の向こうにいけないかと試行錯誤したが私の技術ではここまでが限界でした。

上部鉄管道はこの崖を越えてその先まで達したのだろうか。

疑問が残ったまま探索を打ち切るのは残念に思うが、まだ命が惜しい。
上部鉄管道は木樋と土管
上部鉄管道を歩いて気付くことは、下部鉄管道の沢渡しに使われている鉄管が、全く見られないことである。木挽平の上方、小足谷の源流付近にある大平山と呼ばれる緩斜地に、土管は残されているが、沢の部分には石垣があるのみで、鉄管を見ることは出来ない。
何故だろうか。
この疑問に伊藤会長が答えてくれた。上部鉄管道では鉄管は使わず、木樋を使っていたというのである。木樋は長い年月の経過の中で朽ちはて、やがて土に返っていったのだろう。        山村文化04_34