左記は私が書いた地図です。

「端出場水力発電所横水路 見取図」がある。
平成25年10月作成。作者は吉川武氏。

この資料を基に現在の国土地理の地図に横水路を記してみた。
素人の為、間違っていたらご勘弁を。
現代の地図上に横水路を描いた地図は無いので現地を歩くのに困っています。
新居浜市別子銅山文化遺産課の出版している「別子銅山の近代化を支えた端出場水力発電所 調査報告書」と言う長~いタイトルの本にも無い。横水路の図面はあります。「端出場撥電書所 水路實測平面図」大正前期カとあり、どうも予備設計図のようで、トンネルの号数は東平側から通し番号を振っています。
さてこの地図ですが、水路は赤、トンネルは茶色で記入しています。谷の青色は地図上に記入がありませんので、推測で記しています。
上部鉄道と同じ谷の名前は地獄谷だけとは面白い、ちなみに上部鉄道は地獄谷、第一岩井谷、第二岩井谷がある。
七釜谷、裏谷、唐谷、桜谷、下柳谷、葡萄谷もあるが、一本松から南なので横水路には流れ込んでいない。
 「共電ライフ」1969年9月号から抜粋
別子銅山端出場発電所(別子銅山文化遺産課発行)にも掲載されています
 横水路に付けられた谷の名前の由来
原野谷 元端出場発電所所長Hさんの名
昭和30年ごろ端出場発電所員のTさんがつけた名称
千両谷 元端出場発電所長Sさんの名
 昭和27、8年ごろつけられたという
学谷 学校がよく見えた
第三変電所員がつけた
菅生谷 「すげ」が生い茂っていた
退職された0さんの命名
霧見谷 晴れ問が見えたことがないといわれるほど霧が深い
明石谷 字が違うので、その由来は
 はっきりしない
竹谷 元発電所員Tさんの名
昭和二十三年ごろ、つけられた
剣谷 けわしい岩が細くつながり水の流れるところが、剣の刃のようであった
紅葉谷 見事なもみじが茂
地獄谷 地獄に続く道かと思われる風景
姫ヶ谷 男性的な名称ばかりでやさしいものが少ないと第三変電所勤務の人が考えた
市ヶ谷 名の由来がはっきりしない。
原野谷と千両谷は第三と岩屋谷の間にある谷です。 
9号トンネルの上にあります
  
石ヶ山丈の上部水槽から川上に向かってご案内します。
 危険がいっぱいです。何があっても自己責任です。
 トンネルは迂回路があります。
歩き始め 導水路の煉瓦の上を歩くと楽ですが煉瓦2枚の幅です
   
吉ヶ谷沈砂池 歩き始めから270m地点 右下に人がいます大きい施設です 1号トンネル 108.65m 古い図面には「隧道」となっていますが、トンネルに統一します。
トンネル内は基本的に入口は煉瓦まきで、中は素掘り状態です。全部煉瓦まきやセメントで補強した物もあります。全てのトンネルが通れるようですが、私は怖いので迂回路にしました。
 
地獄谷水路橋 7.60m 水路橋の上は箱𨫤だったようで、その木片が残っています。 余水 向こうに2号トンネルが見える。
2号トンネル 25.10m 3号トンネル 10.80m 2号トンネルから13.95m
姫ヶ谷 水路橋??  13:10 4号トンネル 13:11 84.30m
紅葉谷水路橋 7.00m 5号トンネル 159.80m
水路橋のある所は谷なので特に注意が必要です。谷を歩けるところは谷を行く方が安全。   
 剣谷 トラス橋 14.0m  トラス橋と5号トンネル
剣谷トラス橋は迂回できません。引き返すことをお勧めします。
6号トンネル 60.20m 剣谷トラス橋から振り返るとすぐにトンネルがある。土砂に塞がれそう 豆尻小屋 6号トンネル迂回路にあり
東端索道の新道中継所から、ここまで物資を運んだとの記録
サヌキ煉瓦が落ちていました。 7号トンネル反対側
水路全体が崩落している。
竹谷 トラス橋 落石による被害
この場所50mほどが水路が全く無くなっています。山崩れではなく山ズレの状態です。地面に乗っかったまま下にズレています。山を下ると右写真のように水路があります。上部鉄道紫岩も同じ地面に有る為5mぐらいズレています。
水路は今も水が流せるかとおもうぐらいです。 7号トンネル 14:35
 
霧見谷 煉瓦橋
菅生谷水路橋と8号トンネル 14:42 学谷水路橋と8号トンネル
岩屋谷水路橋 15:04 20.40m 9号トンネル655.20m
水路はここまでで、トンネルになります。もしも歩いて行けるのであれば次の明かりが見えるのは日浦坑口となります。
   
日浦通洞と上部水槽の標高差は31m  延長は7125mである
日浦通洞765      第三通洞744    水槽満水位734.09m